ホシザキが10月30日、販売子会社のホシザキ東海の不正取引の疑いで、11月7日予定の3Q(2018年1~9月期)決算発表延期と発表、四半期報告書延期期限の12月24日に間に合わず、管理銘柄となったが、再期限の12月27日には、間に合い、上場を維持できた。
ホシザキは、2016年8月以降、説明会に参加できておらず、2018年8月の説明会には参加予定だったが、体調その他で欠席、決算短信はチェックしていたが、今回の件は、驚きだった。オーナー系企業では、こうした不正会計は珍しく、IRも良かったからだ。
https://www.circle-cross.com/2016/08/22/2016年8月21日-ホシザキの上期決算と経営重心-とドメイン/
3Q決算を受け、通期業績(2018年12月期)は、売上2879億円、OP361億円、NP245億円で不変。
ホシザキはオーナー系優良企業でIRは良いが
ホシザキは本社がある桶狭間の近辺にあった星崎城からとっており、ペンギンのトレードマークで有名。オーナー系だが、オーナー色をそれほど出さないが、オーナー系の坂本会長が85歳近く、あとは、途中入社の50代の役員が多く、坂本会長の力が圧倒的だ。
経営理念が独特で、販社に競わせる中で営業力が強く、M&Aの成功例が多く、ニッチ分野だがグローバルに展開している。
優良会社ではあるが、ガバナンス的には、監査役設置会社であり、指名委員会も報酬委員会もない。IFRSでなく、日本基準である。
不正取引に加え、本社社員が教唆で延期
不正取引の上、調査過程でホシザキの本社社員が販社の関係者に回答法の教唆が発覚したことが、再延期の理由であった。社内調査委員会の報告書によれば、不正取引は、架空リース取引、売上原価の付替え、代理店販売の仮装、販売代理店兼協力業者に対する架空売上の計上等だ。連結業績の影響は軽微であり、有報は修正しない。既存設置機の無断転売及び売却代金の着服も判明。
調査報告書ではデジタル・フォレンジックに加え、テキストマイニングを活用
今回、興味深かったのは、営業部営業担当者168 名へのインタビューで得られたホシザキ東海の社風についての回答に、テキストマイニング技法(共起ネットワーク分析)を適用して分析・要約を行っていることだ。