景気は転換点となっているが、それでも、なお人手不足が深刻な業界もあるようだ。将来は、AIにより、無くなる職種もあろうが、そのAIの開発に、多くのエンジニアが必要である。AI化(ディープラーニングし易い)業種や職種と、そうでない面倒臭く、前処理や後処理が大変な3K的仕事も多い。中堅企業では、SE不足が深刻な事態だ。少子高齢化や途上国の追い上げもある。仕事が欲しい人々の仕事は減っていき、必要な職種の人手は一層足りず、大手が独占する。GAFAも、それほど雇用は生み出さない。
短期と中期での雇用とBI
まさに、短期と中期で雇用対策が重要である。他方、ベーシックインカム(BI)の議論も増えており、日経の3月8日経済教室では、同志社大学の山森教授が、フィンランドの実証実験についての論考を紹介しているが、なかなか難しいようである。https://www.nikkei.com/article/DGXKZO42152850X00C19A3KE8000/
グローバルでも、ILOによれば、失業率5.5%、1.9億円が失業、脆弱な就業者まで含めると14億人が満足な仕事がない。https://r.nikkei.com/article/DGXKZO42173160X00C19A3XY0000?type=group#gAAUAgAAMA サムライインキュベート代表取締役榊原健太郎氏の指摘のように、雇用生み出し人類幸福、その通りであり、これが、トランプ問題などの本質だ。
これまで、経済学、経営学も科学技術も、生産性向上、省人化を一つの目標としてきたが、今後は、適度な雇用創出がイノベーションになるだろう。まさに、一つの方向転換だ。こうした世界全体、日本全体の問題はさておき、ミクロの企業戦略でも、雇用戦略、ひいては、トータルライフプランの創造が鍵になるだろう。
雇用戦略、ライフ創造
会社も人事も短期思考
野生か家畜か、新しい雇用と生き方イノベーション