令和

 

新元号の令和に関しては、既に言いつくされているが、異なる視点から、3点コメントしたい。日本は、言霊の国ゆえに、元号が、好むと好まざるに関わらず、この国の行く末を決めるかもしれない。

 

第一は、幾つかの方も、思いついただろうが、平成がFlat Growthだったなら、令和は、零和すなわち、Zero Sum(ゼロサム)だ。零でなく、令であるが、雨が降って、令により、和す、つまり、不況の中で、トップダウンで、ゼロサムとなる。大規模なM&Aで企業が集約されるのだろうか。上場企業の時価総額250億円ルールなどが、そうしたきっかけになるかもしれない。

 

第二は、令和も含め、他の候補も、人名にあり、ありそうな文字が多かった。昔は、女子の名前に多かった、令子、和子は、小学時代の同級生の名前だし、昭和1年生まれだから、昭一、2年なら昭二、というように、令和1年生まれは、令一など、出てくるのだろうか。平一とかは、響きがよくないので、平成n年だから平nという名はあまり無かったが、令nは出てきそうだし、令和もあるだろう。

 

第三は、出展が万葉集ということで、これは、素晴らしいし、なかなか感心した。他方、万葉集の巻頭を飾る歌が、「籠(こ)もよ み籠(こ)持ち 掘串(ふくし)もよ み掘串(ぶくし)持ち この丘に 菜摘(なつ)ます児(こ) 家聞かな 名告(なの)らさね そらみつ 大和(やまと)の国は おしなべて われこそ居(お)れ しきなべて われこそ座(ま)せ われこそは 告(の)らめ 家をも名をも」という雄略天皇の歌であり、この雄略天皇が日経新聞朝刊小説の主人公であることは、前に書いた。どこまでが史実で、どこまでがフィクションか不明だが、中国や朝鮮半島との関係や、女帝の問題、日本の成り立ち等、微妙な話題が多い。https://www.circle-cross.com/2019/02/28/日経新聞の小説とnhk大河ドラマ/

 

  令和の出展となった大伴旅人を中心とする歌会の場面は、出てきていないが、この大伴旅人は万葉集の編纂者とされている大伴家持の父である。

 

 古代日本の成り立ち-雄略天皇-万葉集-令和-安倍政権、新天皇-これからの日本、と連想するのは、妄想だろうか。