東芝は11日、LNG事業売却に関して、相手側の中国民間ガス大手ENNグループから契約解除を求められたと発表。http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20190411_1.pdf
もともと、LNG事業は、米原発事業の継続という不明朗な目的の中で始められたが、本業との関係が薄く、需要次第では最大1兆円規模の損失リスクがあり、新生東芝のリストラ計画の中で2018年11月、ENNとの間で売却に合意、当初計画では、19年3月末までに売却する方針だったが遅れていた。CFIUS審査手続きが遅れた上、中国国家外貨管理局(SAFE)の認可も得られなかった。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO43652730S9A410C1MM8000/
2019年度の業績には、同事業売却損失930億円を見込んでいたため、その分は上ブレだが、逆に、白紙に戻れば、毎年200億円のOP下ブレとなる。1兆円規模のリスクを再び背負ってしまう。 まさに、米中摩擦の政治的影響が間接的にあるのだろう。
まさに、自社株買い等をしているどころではないし、楽観的な中計もいいが、まず足元を確かめた方がいい。ここからは、しばらく、焦らず、結果よりは、新しい芽を育む意味で、生え抜きを抜擢して、多くの社員にとって、身近な顔の見える先輩が、経営を推進しているという雰囲気を出し、オーナーシップを浸透させることが大事だろう。