京セラ4Q決算(4月26日)

 

さる42611時からの決算説明会について、参加できなかったが報告。同社は、中間決算と本決算は、説明会開催、HP配信はなし、資料と説明要旨、後日、質疑要旨は公開される。1Q3Qはテレコンであり、録音再生を聞ける。プレゼン、質疑は谷本社長、青木CFOも参加。短信に、IFRS移行差異比較があるが、意外に変わらない。

 

2018年度は最終的には大幅上ブレ

 

 売上1.61.62兆円、OP760948億円、税前12001406億円、NP9001032億円と、下方修正された3Q予想数字から大幅上ブレ、税前利益以下では、2Q時点計画以上。理由は、各セグメントで保守的であり、想定比円安だった。半導体部品とデバイスの上ブレが多いが、ドキュメントでも上ブレ、生活環境も赤字幅縮小。ソーラーや半導体関連部品の一時費用分(ソーラーでポリシリコン原材料中期購入契約和解523億円、半導体関連部品は有機材料で有形固定資産と暖簾の減損162億円)とを除くと、OP1663億円であり、実態ベースで10%強増益。在庫も健全か。

 

2019年度は実態横ばい

 

 売上1.7兆円、OP1400億円、税前1800億円、NP1200億円。CAPEX1200億円、Dep650億円。R&D800億円と高水準。OPは、実態ベースでは、200億円強の減益だが、60周年記念行事費用100億円、為替前提が105/$120/€であり、厳しめに見ており、110/$125/€なら、100億円プラスなどから、実態は横ばい見通しだろう。最近は、計画修正が多く、難しい。

 

 セグメント別では、一時費用があった半導体関連部品、生活環境は増益だが、それ以外は、減益見通し。生活環境も64億円の赤字が残る。スマホは軟調見通しだが、5Gに向け、基地局向けデバイス増などプラスもあり、クルマ向けADASは好調でカメラモジュールや有機基盤も増。ビジネスモデルを変える、ソーラーの採算性がカギだろう。コミュニケーションはサービス重視で黒字継続。

 

中計とガバナンス強化

 

 会社側は、2020年度、売上2兆円、税前3000億円、ROE68%の目標を変えないが、中期目標として、新たにROE8%以上を掲げた。ガバナンス強化が背景にあるが、今回、指名報酬委員会、女性役員選任などの説明が詳細になされた。