世界半導体市場の最新見通しをWSTSが6月4日発表。2019年は大幅な下方修正、2018秋時点予測のプラス3%からマイナス12%へ。https://www.jeita.or.jp/japanese/stat/wsts/docs/20190604WSTS.pdf
2018年は、2017年対比プラスだが、メモリが引き続き27%と大きい。表は2018年6月との比較。
2019年は、マイナス31%と大きく、他はマイナス数%。スマホ市場の一巡や米中摩擦などを考慮。
2020年は、全項目で微増と回復見通しだが、マクロ面での懸案事項解決の進展期待と、データセンタ用投資、5Gサービス、EV化などを考慮したという。
WSTS側も2020年の見通しの甘さを自覚しているようなコメントだ。メモリは、既に価格が半減であり、金額ベースが31%減は甘いかもしれない。2017年の62%増も大半が値上げ分であった。
業界でも、4月末頃は、データセンタ回復で底入れ感触があり、全体的に下期底入れ期待が大きかったが、米中摩擦で、不透明となっている。特に、スマホで世界シェア2位のファーウェイ封殺が、ごく短期では、ファーウェイの在庫確保で、需給にプラス面もあるが、ファーウェイが減産となれば、市場へ悪影響である上、もし、米中摩擦が解決されても、在庫放出のリスクもあり、不透明感が強い。
日経報道では、半導体市場のマイナス幅は、リーマンショック時点を上回る、としているが、それよりも長い困難の可能性もあろう。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO45676700U9A600C1TJ2000/