G20の成果かどうか不明だが、トランプ米大統領が6月29日、3000億米ドル相当の中国製品に対する追加関税の発動先送りと、ファーウェイと米企業との取引制限を容認することを明らかにした。
ファーウェイ封殺は、一旦休戦のようだが、汎用品に限るということで、エンティティリスト(EL)には残され、ハイシリコンからTSMCやARM等の最先端のチップやOS等については不明だ。インテル、マイクロン、Qコム等は出荷再開のようだ。MPU、メモリーやウェハー、電子部品、装置の大半にはプラスだろう。ただ、ファーウェイの在庫がどうなるかが鍵だ。
ハイテク冷戦は長引く
ただ、ファーウェイ封殺は、貿易摩擦やトランプによるものではなく、国防上のハイテク覇権を巡る争いで、オバマ政権から既に動きはあり、超党派ゆえに、引き続き、楽観論は危険だ。ハイテク覇権、新冷戦構造と、貿易摩擦は別だと認識すべきだろう。
日本の輸出規制はマイナス面も大きい
金融政策の方が有効