5Gの課題

 

米中摩擦もあり、不況の足音が高まる中、期待が大きい5Gだが、課題も大きい。専門家の中では、「偶数世代(2G4G)はいいが、奇数世代(3G)は期待外れ」とか揶揄されているが、この裏には、偶数世代は、民間からのボトムアップゆえ、実需があるが、奇数世代はトップダウンの政府からの景気対策的な背景があり、期待外れとなるということのようだ。

 

 

電波が届きにくく、多数の基地局

 

最も重大な点は、5Gで新たに使用される、サブギガ帯でも、ミリ波帯でも周波数帯が高いため、電波が届きにくく、かつ直進性が強いため、多数の基地局が必要になり、その結果、基地局の設置場所や、数多い基地局とネットワークを結ぶ光ファイバーの敷設する困難になる。そもそも、これまでの周波数帯は電波が回折するが、それが困難であり移動通信でなく、固定通信に近くなる。

 

 

楽天モバイルでは、設置場所確保や工事が難しく、整備が遅れている模様だ。日経報道では、20203月末までに、3432箇所の自社の基地局設置が、9月現在586局に留まり、201910月サービス開始が、半年遅れるという。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49477840V00C19A9MM8000/

 

 

カバー率の定義

 また、サービス開始時で60%前後とされる各キャリアのカバー率の定義が、これまでと変えられたという指摘もあり、かなり、スカスカらしい。