MOTの大きな目的は、知識でなく、考える力と教養を通し、人間力を強化することだと思っている。会社では、どうしても、目の前の業務対応で、短期的で、視野が狭くなりがちなのを、長期思考、広い視点をもてるような、カリキュラムを考えている。また、暗記やパターン学習の受験勉強で毒された頭を癒すことも大事である。
そこで、講義の中で、時々、頭の体操をしている。先日は、下記の問題の解法が、思いつくか、試してみた。この問題は、中学生の知識で解けるが、かつて、東大入試で出されたものだ。
円周率が3.05よりも大きいことを証明せよ。
もちろん、「π=3.14、だから、大きい」、ではダメで、円を多角形で近似していき、その面積の大小から計算するのだが、柔らか頭と、数学史の中で、円周率がどのように導出されてきたか、という「教養」があれば、簡単に解ける。