ウイルスと紫外線

 

ウイルスと温度、湿度、紫外線との関係で、紫外線はDNAを破壊するから、夏場に肺炎死亡率が減るのは、紫外線ではと記した。

https://www.circle-cross.com/2020/02/29/ウイルスの温度と湿度の依存性-むしろ紫外線/

 

これについて、補足すると、ウイルスには、DNA型とRNA型があるが、実は、コロナウィルスは、RNA型であるが、紫外線に対しては、いずれも弱いことが分かっている。

 

 最近の報告では、2018年に、「紫外線発光ダイオード(UV-LED)照射によるA型インフルエンザウイルス不活化機構の解明 高病原性鳥インフルエンザウイルスの不活化にも効果的」がある。徳島大学大学院医歯薬学研究部・予防環境栄養学分野と同大学院社会産業理工学研究部、京都府立医科大学感染病態学教室、日本フネン株式会社の共同研究グループが、紫外線発光ダイオード(UV-LED)照射が高病原性鳥インフルエンザを含めたA型インフルエンザウイルスの不活化に効果的であることを発見しました。UV-LED照射は感染細胞内でのウイルスRNAの転写と複製を抑制することで、インフルエンザウイルスの増幅を抑えていることを証明している。https://www.tokushima-u.ac.jp/docs/2018121200023/

 

 少し前だが、紫外線の波長依存性に関しては、光技術情報誌「ライトエッジ」201210月発行に、立命館大学とウシオ電機による、紫外線消毒によるウイルス不活化の波長依存性の論文があり、「UV消毒は、核酸(DNAあるいはRNA)に損傷を与えることで微生物を不活化する。今回の結果は、UVの波長ごとの核酸に対する吸収率が異なる。分光器による不活化実験の結果は、222250nmにおいてほぼ同程度の傾向を示し、予想していたよりも波長ごとの明確な差が見られなかったが、様々な波長でウイルスの不活化について検討し、波長ごとに不活化効率が変わることを確認、短波長且つ単一波長であるほど不活化効率が良い」とされている。https://www.ushio.co.jp/jp/technology/lightedge/201210/100467.html