COVID19の半導体製造装置(SPE)への影響を、リーマンショック時との比較でシミュレーションを試みた。やり方は、半導体市況の場合と同様。2019年4Qは月次統計から、y/yで+16%と推計している。2020年1Qについては、1月はy/yで+10%、2月や3月の環境は厳しい中、サプライチェーン混乱もあり、予測が難しいが、季節性を考慮して、-50%としたが、実際は、それほど落ち込まない可能性もある。
まず。コロナウイルス感染が6月に収束し、2Hからは平常に回復するシナリオでは、デバイスは3Qからは、急回復となるが、SPEはマイナス圏が続き、プラス転換は2021年1Qとなる。回復のピークは、デバイスは2021年1Qだが、SPEは2Qとなる。このシナリオでは、デバイスは、2020年は、-8%と2年連続のマイナス、2021年は+25%であり、2021年がリーマンショック回復の2010年に近いパターンである。SPEでは、2020年は-21%、2021年は+150%(2.5倍)だ。下記にグラフを示すが、左は、X軸がデバイスとSPEが異なり、右はX軸を同じにしてある。
次は、コロナウイルス感染が秋に収束し、4Qからは平常に回復するシナリオだ。欧米は、やはり、微妙であり、年末から、また、何かウイルスが出てくるリスクもある。このシナリオでは、デバイスは、2020年は、-18%と2年連続二桁のマイナス、2021年は+8%に留まる。SPEでは、2020年が、-50%、2021年が+106%(約2倍)となる。