2020年は生き残りの年~スマホ20%減、クルマ10%減の恐怖、初夏に再度大調整か

 

コロナウイルスショックの影響が懸念される中、ついに、2020年のスマホが20%減との見通しが出てきた。米調査会社のストラテジー・アナリティクスによると、2月が中国サプライチェーンの問題で、y/y38%減の6180万台に急減、3月は回復するが、その後、欧米の大幅落ち込みで、2020年出荷台数の予想をy/y21%減の11.2億台とした。2月下旬では7%減の13.1億台は。これまでのアナリスト予想は-5%程度、であり、厳しい方だった。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57142750U0A320C2I00000/

 

 この他、他の主要なセットは、クルマは10%減、PC-5%5%増が多い。TVは、国内はオリパラ延期に加え、欧米は、既に春から夏にかけてのスポーツイベント中止や、年末までに感染が収束しなければ、年末商戦も大打撃であり、二桁マイナスもあろう。現在は、サプライチェーンの混乱でメモリ市況は底打ち、一部の電子部品も不足だが、セットメーカーのキャンセルや在庫調整で、4月以降は再び軟化、下期は供給過剰になる可能性が出てきた。

 

 世界経済見通しについては、各研究機関が分析中で混乱しているだろうが、OECD32日にコロナウイルス影響をある程度織り込んだとして、2.4%(うち、日本0.2%、米1.9%、中国4.9%)だが、もはや非現実的だろう。IMF324日に、マイナス成長の可能性を示唆している。リーマンショック時は、日本はー6%、世界もマイナスだった。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200324/k10012346871000.html 

 

世界経済はマイナス成長どころか、スマホ市場が20%減、クルマが10%減であれば。日本も世界もこれを上回るマイナス成長の可能性もあろう。リーマンショック時は日本では-6%だったが、二桁の可能性もあろう。世界でも、リーマンショック級以上、世界大戦級だろう。

 

そうであれば、小手先の金融政策でなく、大胆な財政出動となる。企業も生き残りを意識した戦略をとりつつ、2020年末から2021年の回復に向け、腰をかがめるべきだ。設備投資であれM&Aであれ、大いなる機会が来るかもしれない。