コロナウイルス危機の最中だが、その後の世界を考えることも重要だろう。既に、DXや、働き方改革の中で、テレワーク、テレ授業・リモート授業、リモート診療などが検討されているが、コロナウイルス危機が、こうした流れを加速化しよう。中国がキャッシュレス化、電子商取引などで先行したのは、2002~2003年のSARSが契機だとも言われており、今回のコロナウイルスが、日本でも、DXなどの進みつつある流れを加速化しよう。
かつて90年代初頭に、ISDN時代を迎えるに際し、通信と運輸が競合するとの見方や議論があった。テレワークやリモート会議が増えれば、わざわざ、移動して会う必要もないのは事実であり、当時、通勤ラッシュや交通渋滞、都心過密、地方創生などから、期待されたが、あまり進まず、かえって、都市に集中した。先端的な米でも、シリコンバレーへの集中が進んだ。
今回、過去と大きな違いは、5GやAIに見られるITの進化や、地球環境問題が深刻化し、広い意味での輸送コストが問題となり、行き過ぎた中国依存のサプライチェーンは見直し、である。その意味では、再度、通信と運輸の棲み分け、特質を見直しだろう。他方、通信でも、データーセンターのコストやエネルギー問題、もう一つのウイルス対応などセキュリティも大きな問題である。