5月18日18時40分より、決算テレコンに参加したが、トラブルで最初の20分程度が聞けなかった。このパナソニックもそうだが、多くの上場企業の決算は、コーラスコール(Chorus Call )のダイヤモンドパスというシステムを使っている。なお、パナソニックは今期業績非開示。
テレコントラブルとChorus Call Asia。
このコーラスコールは、この10年程は、いいシステムだったろうが、音声だけで、説明者の顔も見えない。今や、Zoom等もあり、その他、多くのWEB会議システムもある。質疑をメールで送ったりする場合もある。IR側も、今後、AC時代にWeb説明会が増える中で、考え直した方がいいのではないか。なお、Chorus Call は、1968年設立の通信機器メーカーCompunetix社をベースに、1996年、ChorusCall Inc.が設立され、世界最先端の通信機器を使用し、音声・ビデオ・データ・WEBなど広範囲の会議サービスを世界規模で展開。Chorus Call Asia株式会社は、日立ハイテクとのJV(日立ハイテク49% 資本金2億円)に2013年設立されたようだ。社長は近藤忠雄氏、設立当時は社員9名、2015年度に売上8億円を目指していた。
パナソニック決算
2019年度業績は4月27日にすでに下方修正されていて、大きな変化はない。売上7.5兆円、調整後OP2867億円、OP2968億円、NP2257億円。
コロナ影響試算は、売上1400億円、OP300億円で、AP(アプライアンス)、CNS(コネクテッドソリューション)、AM(オートモーティブ)の順番。減損も含め、リストラ費用を1155億円計上。この効果は2020年度に200億円の模様。
2020年度は不明だが、1Qは厳しそう。4月の売上は20%減とのこと。セグメント別では、AMが半減以下、APは2割減(中国と日本は前年並み)、LS(ライフソリューションズ)、CNSのアビオ以外は全社平均よりは影響は小さく、IS(インダストリアルソリューションズ)は前年並み(クルマ厳しいが、5G関連基板が好調)。4月がボトムか、5月か不明。1Qがボトムで、下期は前年並みとの想定で考えているようだ。
中期のポートフォリオでは、クルマ、街づくり、セキュリティ、モノづくり等を重視する方向性だったが、クルマは厳しく、街づくりもAC時代で大きく変わるかもしれず、見直しも必至か。提携先のトヨタも厳しい。期待していただろうオリパラも難しい。
全体的に、あまりに、事業も生産、販売も、世界中に広がっており、この20年の、グループなどM&Aで、組織も複雑化しており、難しい情勢だ。松下翁なら、どう行動しただろうか。求心力が陰っている現経営陣でどう対応するか、まさに、老朽化して、一部改装しつつある超弩級巨艦を、大きく回航する中で、コロナが襲った印象だ。
今回のChorus Call 問題も、そういう中で、「神は細部に宿る」という言葉を思い起こす。