米中問題とコロナ問題を同時に分析

9月に入り、特に、ファーウェイ禁輸など、米中問題が話題を呼んでいる。また、コロナ禍では、withコロナ、アフターコロナが、テレワークやDXと関連して論じられている。

しかし、重要なのは、米中問題とコロナ問題を同時に考察、分析することである。なぜなら、両方とも、サプライチェーン問題でもあるからだ。

コロナ禍のリスク度合いを縦軸に、米中問題のリスク度合いを横軸にとり、シナリオ別に、考察していく。まず、コロナ禍では、普通の風邪になる、現状、行動制限、都市封鎖の4段階、米中対立は、緩和、日米摩擦程度、米ソ冷戦程度、戦前の対日包囲網程度、戦争状態で考えた。コロナ禍では、普通の風邪級になれば、長距離輸送もかつてのようになるが、都市封鎖だと、人間の移動が難しく職住接近でないと難しいだろう。米中対立では、緩和なら、貿易、輸送などで、グローバル経済が復活、逆に厳しくなれば、閉鎖ブロック経済となり、地産地消が進む。

つまり、コロナ禍にせよ、米中にせよ、厳しくなれば、自由な人やモノの移動や価値の交換や交流が難しくなる。それゆえ新しいサプライチェーン、エコシステム、都市交通網、経済圏を再構築が必須だ。

そこで、三つの悲観シナリオを考える。

第一は、米中対立が悲観、コロナ禍は楽観であるが、世界経済は、中国圏と自由主義国圏に分裂、国際機関ルールも二つになる。中国圏に依存しない経済エコシステムを再構築、 朝鮮半島や台湾もリスク、国内に韓国・台湾企業や工場誘致だろう。

第二は、米中対立は楽観、コロナ禍は悲観であるが、グローバル経済(輸送)継続、中国工場依存は続くが、サプライチェーンの乱れあり、都市・交通網・物流網を再設計、職住接近となる。

第三は、米中対立もコロナ禍も悲観だが、この場合には、戦争中の疎開生活に近いだろう。ただし、違いは、ネットワークには繋がっていることだ。しかし、そこでは、もう一つのウイルス感染に注意だ。

いずれにせよ、最悪シナリオを視野に、この際、新しいエコシステムや都市の再設計が必要だろう。

 

ある意味、昭和30年代や戦前のような分散した都市形態になり、職住接近の時代になるだろう。そこで、新しい働き方や、生き方も再構築されるだろう。