MOTで、今年から新しい科目として、「実践ケーススタディ」を始めた。
実践ケーススタディ~学生、OB共に学び合い
功成り名遂げた立派な経営者というより、MOTを卒業して、子会社の経営者や起業家などとして頑張っている若手を呼んで、プレゼン、質疑や議論を通して、互いに学び合うというものだ。身近なリーダーとしての奮闘や、修了してから振り返ったMOTの価値、後輩へのメッセージなど、他方、学生からも、アドバイスをしてもらう。
まさに、現在進行中の生きたケーススタディであり、マーケティング、リーダーシップ、ファイナンス、サプライチェーン、知財など多方面から分析し、発表する側も、いい復習にもなるだろう。成功例も悪戦苦闘例もあるが、色々な意味で、参考になる方を招聘しているつもりだ。教員サイドも、教育効果やカリキュラムの再チェックになり、必要な場合にはサポートやフォローもする。修了生は、いわば、社会に送り出した製品であり、アフターメンテナンスもしなくてはならない。
数字も見ずに株価に言及する、役所出身の教員と金融系の学生
先日も、未上場のオーナー系であり、ESG的にも素晴らしい会社の経営層を招いた。学生からも多くの議論が出て、盛り上がった。
厳しく指摘、見えざる資産と非財務情報の前に、見える資産、財務情報の分析を
今、アカデミックでは、見える資産や非財務情報が話題となり、EDGS等に関心が移っている。それは、それで結構なことだが、見えざる資産、非財務情報の前に、見える資産、財務情報の分析ではないか、と言いたい。また、アンケート、ビッグデータの前に、まず公開数字(財務、特許、等)のチェックである。