デジタル競争力ランキングとDX

スイスのビジネススクールIMDが、101日、2020年度の世界のデジタル競争力ランキングを発表した。知識、技術、将来への備えの3項目で評価、全63カ国・地域中、日本は27位、また、順位を落とした。データ分析や人材確保が弱いという。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64477330R01C20A0EA2000/

 日本の順位27(昨年は23)に驚きはない。ITとかいうより、本質は、英語力と俊敏性、ガラパゴス性、等、だろう。ランキングでは、1位は米、2位はシンガポール、3位がデンマーク、4位はスウェーデン、5位香港、6位スイスで。2位から6位は、いずれも小国で、そんなもんかという印象だが、台湾が11位で、韓国9位より下は違和感、中国16位、また、エストニアが21(昨年は29位で日本より下)は本当なら、話題先行の国だったか、ランキングがおかしいか。

 米の1位は、一瞬そうかと思うが、大統領選で郵便投票が議論になっている話を聞いて、どうして、グリーンカード等を用い、ネットでやらないのか不思議だ。さらに、本来は、ネットを使えば、直接民主制も不可能ではない。片方で、デジタルを喧伝するのに、なぜ、話題にもならないのだろうか。

 DXに関して、日経経済教室で一橋大学の一條教授が寄稿しているが、IMD2019年同ランキングでは、企業の俊敏さで最下位だったそうだ。https://www.nikkei.com/article/DGXKZO64419350Q0A930C2KE8000/

 また、DXSIの議論もあり、日本独自のSI企業の存在がDX普及に関連し、IT技術者が海外と異なり、ベンダーに多いことも課題だ。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64254700V20C20A9TJC000/

 

 日本もデジタル庁ができるが、それが自己目的化し、本質は変わらず、過去の住基ネット等、組織ができ、何かのITシステムができておしまいになりかねない。ハンコ無くせ、FAX無くせ、ではなく、まず、役所の全ての仕事を、透明化、見える化、棚卸しすることを同時にやらないとダメだろう。そこには、当然、国会議員の在り方、なども関連してこよう。