日本学術会議についての議論が尽きない。しかし、日本学術会議は、日本のアカデミックを、本当に、バランスよく反映しているのだろうか。下記のグラフは、210名の分野別だが、エネルギー、化学プラント、自動車、航空宇宙船舶などが無い。また、人文社会科学に比べ、自然科学系が少なく、更に、理学は多いが工学、実学系が少ない。
そこで、調べられる範囲で、日本の学会と会員数からバランスを見た。日本の学会は非常に多岐にわたり、学術会議のどの分野かは不明である(生物物理や理科教育等、複数に跨る分野もある)が、検証を、下表(一部)のように試みた。学会は、文科省等のサイトから調べたが一部古い場合もある。
そこで、有意と考えられる分野で、倍率ランキングを示すと、下表である。電気電子は、倍率2.2万人に1人の狭き門、数理、土木建築、機械なども1.5万に1人。文系では、経済が1100人に1人、経営学は683人に1人、政治は190人に1人である。明らかに、工学系は不利であり、文系特に、政治系は有利である。まさに、科学技術軽視であろう。学問に貴賤、上下はないはずで、今こそ、改革が必要だろう。