三菱電機の不正検査問題

三菱電機で製品検査不祥事がまた発覚した。鉄道車両向け空調装置について30年以上も架空の検査データを顧客に報告していたようだ。取材に応じた日経記事にもあるように、歴史的に、トップと事業部門のパワーバランスに於いて、事業部門が強い上(下図)、殆どの事業がジャパンストライクゾーンにあることもあって堅調なポートフォリオであり、総合電機の中では、リストラも、M&Aもなく成長を続けてきた。更に誇り高き三菱グループの中でのガバナンスが効いていた。これらが、縦割り志向と内向き志向を生み、不祥事を生んだ可能がある。

「殿様」三菱電機、内向き志向が生む不祥事の連鎖: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 もちろん、同社だけでなく、多くの製造業に共通の問題もあろう。不正が30年以上も続いていたことも驚くが、それで何も問題が起きていなかったことは更に、驚きで、正に机上の空論ならぬ「机上の空検査」だったわけだ。