経営に一般解はあるのか

多くの企業が、ガバナンスの問題が露呈、あるいは、業績のカベに直面収益性がするたびに、どういう経営体制がBestなのか、自問し、悩んできた。多くの経営学者や研究者が、理論と実証の双方の立場から、この問に答えようとし、優良企業のケーススタディを行うが、その優良ケースが、有名になり、Bestな経営体制に関する「理論」をマスコミが取り上げ、学者が社外取締役になる頃には、問題が生じ、一般解は、所詮は、中途半端な特別解だったことが判明する。

 物理学なども、より普遍的な理論を目指してきたが、超マクロの宇宙理論と超ミクロの素粒子理論が、矛盾したりして、何が何だか訳が分からない。ましてや、学問か文学か宗教か不明のお話経営学においてをやだ。

 こういう事情を知らないマスコミや一部学生は、経営体制のbest一般解、あるいは、経営に是非を求めようとする。しかし、経営は、人生いろいろ、と同じ、いろいろだとおもう。経営重心も、「いろいろ」な特別解を知るためのツールであり、どういう長短があり、問題が出るか、は分かるが、どれがいいか、には答えていない。

 総合電機の中で、三菱電機は、社長の選出や社長のミッション、報酬制度、経営体制という点では、他と異なっていた。