長年、エレクトロニクス業界を研究してきた者として、①70年代から80年代に、なぜ、日本企業が米も含め、世界を圧倒し、②逆に、90年代に敗れ去ったのか、さらに、③IBMが、PC参入に関し、OSをMSに開放したのか、は、大きなテーマである。この中で、②は自身がアナリストであり、当時を多くの経営等と認識を共有する中で、数々のレポートや財界観測や日経エレクトロニクス等で論考、さらに、拙著「日本の電機産業に未来はあるのか」(2009洋泉社)でも、自説と先行研究を紹介した(下表)。その後、著した「経営重心」(2015幻冬舎)も、その一貫と言える。また、最近は、新たな仮説として、電電公社の分割民営化の中での通研解体や、日米ハイテク摩擦の中での政治的ミスも紹介した(電機連合NAVI2021)。