今なお、半導体需給はタイトなようだ。1Q決算発表が山場を迎えているが、需要側メーカーは半導体不足による機会損失を指摘、今後の見通しも半導体不足をリスクに上げるし、供給側もタイト感や値戻しを認め、あるいはウェハー不足を指摘する。これまで的確に見通してきた電子部品メーカーには、仮需や流通在庫を気にして秋以降の供給過剰リスクを想定する見方が多かったが、その可能性も減ってきたという声が多かった。装置メーカーも来期も強気である。
そこで、小生も参加した4月頃の日経クロステックのテクノ大喜利のお題「半導体不足、常態化への対処法」の中での質問1「コロナ禍が明けた後、現在の半導体不足の状態は解消すると思われますか」について回答者の予測を総括したい。なお、そもそも、質問1は、編集者側が、コロナ禍が半導体不足の主因であるような前提で違和感が強かったが、素人の一般紙マスコミならともかく、日経ゆえに真意が不明だった。コロナ禍が明けた後、現在の半導体不足の状態は解消すると思われますか?
まず小生だが、「コロナ禍だけが供給側の原因ではなく、当面は解消しない、であり、現在の逼迫(ひっぱく)の度合いは、この半年の火災などの影響やサプライチェーンの乱れによるもので、21年秋以降は少し正常化するのではないか」である。
回答は、小生以外、大山聡氏、半導体産業OB氏、服部毅氏、田口眞男氏、中田行彦氏、岡田雅司氏、である。
ますます高まる半導体依存、効率化最優先では事業継続できない | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)