半導体不足と調達の秋の陣~2023年不況説

9月にはいったが、なお半導体不足は続いているようだ。4月に寄稿した日経BPテクノ大喜利では、秋口には少しは解消されると記したが、どうなるだろうか。他方で、2023年不況説もでている。

現在の不足は、そもそも、ルネサスや旭化成の火災、コロナ禍でのサプライチェーン乱れの中で、自動車需要急増、さらに、グローバルサプライチェーン変革の中、BCP対応によるユーザーの在庫積み増し、それを狙った中国系商社の動きがある。また、シリコンウェハーはじめ部材不足も大きい。

 

これに呼応して、供給面では、半導体設備投資も増え、ウェハーも2022年以降は供給が増える。需要面では、半導体不足の長期化で、半導体使用を減らすべく設計見直しも始まっている。価格弾性効果でも数量は減る。コロナ禍は不透明だが、ワクチン接種もあり、サプライチェーン変革で、BCPによる積み増しも一巡する。投機的な商社も長期で在庫は持てない。金融緩和テーパーリングもあれば、金利上昇で、企業の投資も減り、データセンタ等は影響が大きい。