パナソニックの新体制説明会(10月1日開催)

去る101日にパナソニックが、224月からの持ち株制を前に、マスコミ向けの説明会を開いた。今回、売上や利益目標は示さず(これまではOP5%以上)、コア事業など定めず(これまでは基幹、再挑戦)、経営の時間軸は10年先の長期目線(これまでは単年度)DXGX等の中長期の社会的な価値を重視、非財務指標導入、持ち株会社は「人を活かす経営への見届け、制度整備」「グループ全体戦略と事業会社の支援」に徹し、事業部の独自投資決裁権限引上げ、事業部毎の人事採用など大転換だ。これまで、アナリスト向け分かり易さを重視したが、それが、社内的にはマイナス面も多かったという。ただ、楠見氏のアナリストに対する認識は偏見があり、むしろアナリスト向けの分かり易さという言葉を利用して改革しようということだったのではないか。パナソニック、利益目標掲げず: 日本経済新聞 (nikkei.com)

楠見氏は、否定はしたが、津賀体制の見直しだろう。パナソニックは、もともと事業部門が強く遠心力が働きがちだが、それを、中村氏や津賀氏がグループ再編や外部人材投入で求心力を高めてきた。それが、元に戻った形だ。パナソニックは多角化で経営重心論によるドメインが広がっており、決裁権限や人事など事業部門に委ねるのは賛成だが、全体として、どう管理運営するかが疑問である。