グローバルの中で日本企業に欠けているものは規模と成長性だ。去る8月に発表されたフォーチュングロ ーバル500では、日本企業は53社、中国135社、米国122社を大きく下回る。
ベスト20では20兆円企業のトヨタのみだ。53社のうち、テック系は、総合電機5社とパナソニックとソニー、キヤノンの8社は常連だが、500位で売上3兆円程度となるため、日本が競争優位にある電子部品や製造装置はランク外となる。
90年代前半はトヨタだけでなく、日立とパナソニックはベスト10にあり、500社中100社以上、2010年前後でも80社前後であったが、年々、日本企業のウェイトは低下、規模での存在感が薄い。
2000年以降、日本のテック企業は、M&Aも行いポートフォリオ入替、収益性は改善しているが成長に至っていない。政府は「成長と分配」を強調するが、日本企業の売上の規模と成長が課題である。
不連続な売上の壁
日本のテック企業では不連続な売上の壁が存在する。売上1000億円の壁、1兆円の壁、10兆円の壁だ。細かく見ると、3000~4000億円、3~4兆円辺りにも壁が存在してきた。
売上10兆円超えにはM&Aによるポートフォリオ入替模索からプラットフォーマ
1兆円超えにはM&Aによるポートフォリオ入替
段階に応じ、経営モデルを変態(メタモルフォーゼ)せよ