この11月からMOTで「ビジョナリ妄想」という授業を開始した。思考法はPDCAから戦略思考、デザイン思考と進展しており、これからはビジョナリ妄想思考であり、特にイノベーションや、これからの企業経営でも経営者は必須であるとの認識から、2017年にパネルセミナーで久夛良木さんや日経BP望月さんを読んで議論し、科目に取り込むべく準備2年だが昨年はコロナ禍で今年からの開講となった。
あまり大人数には適さない科目である上、40人を超えると、コロナ禍対策のため、PORTA5階の階段教室(定員90人)でなく、2号館の大教室(定員200人強)を使わないといけないので、さんざん、取らないように言ったが、意外にも大人気で、60名を超える最も人気のある授業となった。
3時間×4回であるが、初回は、私によるイントロダクションと、妄想ビジョナリの重要性やレポート課題について、AIの影響、SF、三体問題、脳と抽象画と関係、天国や地獄絵、インテルのグローブも妄想マップを紹介、妄想絵を描く幾つかの演習もはさみ実施し、好評であった。先週の第二回目は、東大の知己の伊東先生を招き、科学と音楽の関係、松尾芭蕉の俳句の解釈と妄想、貨幣論、音楽の指揮者演奏などの話題を挟みながら事前宿題に応える形で実施、多くの学生が高く評価していた。第三回は、SSISの向氏と修了生で起業家の栗岡氏と3人でパネル討論、最終回は、グループワークで自社を取り巻く環境について妄想絵で表現してもらう。
さて、初回、2回と学生に感想を聞くうちに、授業に対して、大きく二つの履修の理由あるいは動機というか認識があることが解ってきた。一つは、面白そうだからというもので、もう一つは、役に立つからというものである。これはMOTの入学動機でもあり、職業選択、人生に向う認識でもあるだろう。