STSは、11月30日に2022年の新予測を公表した。今回もコロナ禍で予測会議は開催されず、背景は不透明なものがある。為替は2021年109円、2022年110円。20211130WSTS.pdf (jeita.or.jp)
前回に比べ、2021年の数字も若干変わっており、メモリは161→158bil$へ下方修正、MCU、ロジック等が、やや上方修正、全体は550→553bil$。
2022年は下記のように、ディスクリート、オプト、センサ、アナログ、ロジックは上方修正、メモリは191→172bil$と大きく修正。全体は605→601bil$へ下方修正。ただ伸び率は9%前後でほぼ同じ。
鍵を握るのは、メモリだが、DRAMはスポットが反発、大口は下落に転じたようだ。データセンタの、ハイパースケーラの在庫減、在庫調整一巡との見方もある。ただ、2021年前半の市況との対比では、2022年は、DRAM、NAND共に、プラス成長は難しく、横ばい圏かマイナスだろう。その場合には、2022年の全体は6%増となる。
懸念は、中華系商社など市中在庫と、クルマ系の在庫積み上げ一巡だ。日経報道では、車載半導体の需給逼迫感が薄れる兆し、ルネサス等、世界大手5社の9月末在庫総額は、生産能力の回復などを受けて9カ月ぶりに増加に転じ、値上げ分の影響もあるが、今夏までのような逼迫状況は和らぎつつあるとの見方もある。車載半導体、逼迫感薄れる 大手5社の在庫9カ月ぶり増: 日本経済新聞 (nikkei.com)