DXなのに時間ロス

世をあげて、DX一色である。DXは、ITやデジタルによって、生活や仕事の変革だ。あるいは、仕事の仕方を見える化、いわばデジタルツインを作り、無駄を無くし、改善するともいえよう。ことだろう。ところが、却って、時間ロスも増えている。

 第一は、コミュニケーション、あるいは、そのスキル、対応不足だ。ついつい、メールやZOOMで、済ませようとするが、真意が伝わらないどころか、誤解も多く、殆どが添付資料など、見ていないだろう。自身も多いに反省するところだ。メールの往復で埒が明かない場合は、電話した方が早い。メールよりは、ZOOMはいいが、11でも、相手の顔を見ていない場合もあり、電話の方が、真意が伝わる場合もある。

 第二は、特に、メールやスマホのSNSだが、日々、あまりに多く、特に、知らない業者の不特定多数の広告は迷惑だ。銀行や、マイクロソフト、アドビやマカフィー等、PCソフト関連のお知らせも来るが、最近は、ハッカーの不審メールと区別がつかず、クリックするのをためらう。大学が、人事研修等を代行しているが、メルアドが大学でないため、無視して削除していて、それが大事なメールであったりする。セキュリティ対策の研修で、知らないメルアドからのメールは削除しましょうといながら、その代行業者が知らないメルアドであったりする。

 第三は、パスワードである。特に困るのが、マイクロソフトであり、突然、仕事中や授業中などに、パスワードを要求される。さらに二重になっている場合は、スマホにコードが送られるのだが、スマホが手元に無い、電池切れ、特に多いのが電波なしである。マイクロソフトエッジは、一見、便利だが、何でもかんでもだと、銀行の1回切りパスワードもある。一番困るのが、何かで、パスワードをいれようとしている時に、定期的なセキュリティ対策かで、大学メールのパスワードが求められると、どっちのパスワードかが混乱する。

 第四は、電波か通信回線か、不明だが、大学では、12時間に1回、切れてしまう。ZOOM授業では、3時間で、12回。特に多いのが、経産省や総務省などで、デジタル関係の有識者会議をオンラインでやっていると、必ず落ちる。声が聞こえなくなる場合もあり、画面で身振り手振りという原始的な方法で伝えるというほのぼのとした笑い話もあった。最初はとんでもないと思っていたが、慣れてくると、原因が、どちらのせいか不明で、お互い寛容になってくる。

 ITでコミュニケーション手段は増えており、便利なことも多いが、無駄なロスとストレスも増えている。