3月1日15時~16時に、マスコミ・投資家アナリスト向け 新経営体制説明会がオンラインで開催され、視聴した。出席者は、取締役会議長 綱川智、指名委員会委員長 レイモンドゼイジ、指名委員会委員 綿引万里子、代表執行役社長CEO 島田太郎、代表執行役副社長COO 柳瀬悟郎、代表執行役専務 佐藤裕之。最初に指名委員会委員長レイモンド氏より、トップ選出プロセスの説明があった。その後、綱川氏からの挨拶、島田氏、柳瀬氏、佐藤氏から挨拶があり、その後、質疑となった。質疑は、島田氏に対するものが多かったが、慎重ながらも、人柄や姿勢が解る的確な回答だった。分割案や選出プロセス、タイミング等に関するものが多かった。外部からのアドバイスをも踏まえ、社内と社外の双方を検討したようだ。
今回のトップ交替は、それほど意外でもないだろう。長年、混乱の中で努力されてきた綱川氏が、基本戦略を決定し発表した後で、後継者の発表は自然な流れだろう。特に必要なのは、成長戦略であり、それを実行する技術系デジタル系であり、新明和やシーメンスで実績があり、客観的に東芝を見れ、東芝の技術やポテンシャルを評価し理解している島田氏は適役だろう。
しかしながら、穿った見方が多いマスコミは、トップ交替で分割計画が白紙となり非上場化が浮上するのではとの早とちり・誤解した質問が多かった。また、車谷氏が採用したという関係から、島田CEOとなったことで、車谷氏の影響力が復活、非上場化になるとの質問に関しては、島田氏は、影響を受けることは無いし、過去でも、違う意見も多かったと、明確に回答したのは良かっただろう。
FACTA3月号では、グループ分割発表があった2月7日に、綱川氏の辞任の噂や、「島田氏が東芝キヤリアなどの切り売りに反対し、それでは新会社社長は任せられないと、人事が白紙になり、島田氏がすっかりやる気をなくした」等の内情を報道していた。東芝綱川CEO「幻の電撃退任」:FACTA ONLINE
しかし、実際は、綱川氏は退任、島田CEOは実現した。また、その他のマスコミが報道している噂は否定した。
島田氏には大いに期待したい。彼なら、DXによるプラットフォーマ成長戦略、すなわち、インフラ、テック、エネルギー、外出しの空調、エレベーターも含め、SPINEX上で、データ連携、価値を創造することが可能になる。