日本の半導体対策には需給対策がない 三菱UFJ銀行の在庫買い取り

先日、中曾根平和研究所で意見交換会があり、そこで学んだのだが、最近の海外の半導体政策は、需給という視点があるそうだ。不足の場合は、日本でも、これまでも、今回も、TSMC誘致など政策はあり、人財においても、強化育成策は出る。しかし、供給過剰の場合には、半導体でも人財でも、少ないように思う。あるとすれば、コメの減反、供給過剰の文系博士を企業に押し付けるなどであり、貧弱である。それが、海外は、余る場合も視野に入れて政策をしているようだ。すなわち、国家政策で工場を建設、供給過剰になった場合の対処であり、それに国家が介入するようだ。

 

今回の日本の半導体対策にもやや視点が欠けている。それで、デジタルインフラのデータセンタや5Gなど官公需において、導入すべきだと提案している。つまり、定期的に、データセンタのサーバーのメモリ等を、入替、調達するのではなく、供給過剰で下落した時に集中調達するのである。多少、在庫は増え、入替は不定期になるが、安く調達でき、需給バランスにはプラスである。これは、金融では日経平均安値で日銀がETF買いをしているのと同じだろう。