R&D(研究開発)費の適性水準について、イノベーションリスク値とイノベーション期待値の関係を示したが、金融的アプローチから、成長率と利益率、割引率との関係式を導出、成長率と売上高R&D比率の相関関係を求め、また、これを、グローバルの主要テック企業の2008~2018年の業績データ分析から得た相関関係結果と比較を行う。さらに、他業界にも分析を広げ、2017年世界の研究開発費トップ20社についても比較検討を行い、狩野モデルの3種の品質と価値の関係(当たり前、一元的、魅力的)から説明、研究開発費も、「当たり前」に相当する最低限必要なレベルから、「一元的」に相当する、ある程度相関があるもの、「魅力的」に相当する飽和的なものに分けられる可能性を示唆する。