防災無線は日本の文化かガラパゴスか

最近の自然災害あるいは、子供等行方不明事件に関するマスコミ報道で、防災無線が利用されているのを目にする。本来は、地震や台風、洪水などの自然災害において、危険度合などの情報を、地方自治体等から、地域住民にスピーカーで放送的に伝えるものである。それだけでなく、行方不明事件はじめ、地域の様々な情報提供を同報的に伝える役割も多い。地域によっては、「夕焼け小焼け」のメロディーを流したりしている。無線というと無線通信のようなイメージをもちがちだが、むしろ、放送というか、大型スピーカー、戦前なら、空襲警報発令、さらに昔なら、火事を知らせる物見櫓の太鼓や鐘などに相当するだろうか。

 アナリスト時代、90年代前半に、担当の電機メーカーでは、防災無線システムを納入している例も多く、何度かレポートを書いた。当時は矢野経済もネットも無かったので、ジュニアアナリストやアシスタントも使い、全ての県庁や主要市町村に電話で聞いたりして、規模やシェアを確認したこともある。