集中してやれば、短期でも質は維持できる~時間が長いと丁寧で質が高いという誤解

どうも、国とか都とか、大学とか、上から目線の組織は、自分だけが忙しく、相手は暇だと思っているようだ。そして、厄介なことに、そういう公的機関そのものでなく、そこが外注するシンクタンクとか広告宣伝コンサルなどが、そのようだ。日程調整を打診しながら、数週間ほったらかし、事前に参考資料を送るといいながら、当日オンライン会議の直線に資料を送るのは日常茶飯事だ。

 メールの反応でもわかる。仕事柄、過去40年、多くの方々にアポイントその他、メールを送ってきた。その数は数万以上のデータだ。残念ながら定量的な検証はしていない(やろうと思えばできるが)が、企業規模の大小や地位と、メールのレスポンスは関係がない。偉い人ほど、遅い印象があるだろうが、逆だ。意外と中堅企業のサラリーマン社長や役員の反応が遅かったりする。半導体関連は全て早い。迅速をモットーとする会社や役所等も含め、早い時は早い。固有周期は、規模やオーナー系か否かでは関係がない。むしろ業種による影響が大きい。GAFA等、巨大企業の方が早い場合もある。日本は、時間コストに対する意識が薄く、逆に、残業代が欲しいのか、人・月コストでしか、価値を計算できないからか。

 論文や研究なども、「時間をじっくりかければ、良いものができると」いう思い込み偏見が、日本では、文系アカデミア中心に根強い。しかし、実際、分野によらず、素晴らしい業績は短期間に集中することも多い。