リーダーシップや組織人事は、幼少期から軍記物その他で関心があり、武将などのリーダーシップに心躍らせ、また組織図を描いて遊んでいたが、大学時代に野中先生の「失敗の本質」を読み感動、また当時人気雑誌だったプレジデントの経営者話も愛読していた。MOTに来てからは、技術系リーダーシップ論を担当、アドバンストリーダーシップ、R&Dマネジメント、実践CXOケーススタディなどでも、技術系やイノベーションとの関係で研究教育に関与した。また、昨年からは、組織人事やイノベーション人事も専門外ながら担当する中で、講義を通じ、社会人学生との議論から、改めて、現場では当たり前の事実がアカデミアの研究では当たり前ではない事に気がついた。
まず、組織人事で、組織か人事かについては、階層で全く異なり、リーダーシップも平時と有事、更に、階層で異なる。組織全体をマクロに見ると、個々の人事よりも、組織構造が重要であり、西洋的な組織論が当て嵌まるが、ミクロな現場では組織構造より、個別の人事、ヒトの要素が大きく東洋的な教えが当て嵌まる。これが、多くの教科書や理論では同一に議論されている。