最近の私の履歴書に見る階層社会

日経新聞「私の履歴書」が最近、あまり面白くない。退任直後のタイミングで登場した黒田前日銀総裁以外は、有名人は多いものの躍動感が少ない。その理由を考えると、戦後生まれが増えてきて、波乱万丈の人生でなくなってきたからかもしれない。さらに、芸術家や科学者などは、親などが、それなりのハイソであり、周囲に学者や芸術家も多く、もちろん、本人に才能も努力があったにせよ、幼少期から家庭教師をつけられる等、エリート教育をされており、一般庶民からは、人生の学びが少なくなっている。また、一時、多かった欧米人の登場が少ない。経営者においても、2000年以降、いわば、日本企業の凋落が顕著になってからであり、グローバルな感じがしない。出世もワンパターンだ。

 戦後、80年近くなり、平和はいいことだが、「革命」混乱もなく、社会構造が階層化してきた。