研究でも政策でもAIでも問こそが鍵

 幼少期から好奇心が強く質問をしてきたが、リサーチャ、アナリストでは、まさに質問力が重要であり、決算説明会でも鋭い質問をするので、会社側、同業のアナリスト、顧客であるファンドマネージャーや投資家など有名であり、質問は「得意」だと自認していた。ただ正直、質問が得意などというのは、自身の価値観や美意識からは否定的に考えていたし、むしろ解決能力、提案能力こそ、重要であり、そこを切磋琢磨しなければならないと自問自答してきた。

そういう中で、大学で教員をし、研究をし、修士論文指導をする中で改めて、問の重要性を再認識した。研究においては、良い問を発見すれば、かなり、研究の質は決まったようなものである。更に、生成AI時代を迎え、一層、問(チャットGPTでは、プロンプトという)が、問が重要になっている。