パリ五輪で日本の活躍が素晴らしいようだ。大学時代に属したレスリングは、もともと、日本の御家芸である上、女子などは、富山氏ら指導者の戦略性だが、それだけでなく多くの競技で実績を出した。また、プロ野球では、大谷翔平はじめ多くの日本人が大リーグで活躍している。40年前には考えられなかったことだ。
他方、40年前と異なり、日本企業の競争力は低下、マクロ経済でのGDPや生産性、さらにアカデミアや教育分野でも厳しい。特に、理工系は低下に歯止めがかからない。理系では、比較的、検討しているのが、医学、特に、臨床系だろう。寿命ランキングも含め日本の医療はトップだろう。あと、政治や哲学、アートなどはよくわからない。社会科学はそもそも、過去も含めトップではないだろう。
スポーツ分野は、発展途上国や低所得では難しいこともあるが、日本の競争力が上がったことは事実だろう。企業や産業、理工系アカデミアなどは、この40年で低下したのに、真逆となったのは何故だろうか。政策の効果か、ハイテク産業やアカデミアに行くより、スポーツはコスパがいいと考え、教育投資や選択をする国民の行動結果なのか。こういう視点でスポーツ分野を他と比較した分析の先行研究はあまり見当たらないようだ。
これを組織人事文化論の視点から考えると、スポーツと臨床は、類似の点が多い。