メモリ市況は、DRAMに続き、NANDにも及んできた。キオクシアの1Q決算は、売上4285億円は過去最高、OP1259億円(Opm29%)、Dep785億円、Q/Qで1064億円増収、820億円増益、Dep31億円減だがPPA絵影響も少なくなってきた。需給バランス改善で単価増(Q/Qで20%増、ドル10%台半ば)、出荷も10%台前半増、円安も効く。ユーザー在庫は適正、需給は均衡、PC回復弱含み、スマホは緩やか。DC向けは伸長、AI用途期待。トピックスとして、AI向け第8世代BiCSフラッシュ2TbQLCをサンプル出荷、CBA(CMOS directly Bonded to Array)技術採用の1TbTLC量産、北上K2建屋完成、25年秋稼働も期待できる。IPO時期は不明だが、今なら最適だ。Financial-Results-FY2024-1Q-ja.pdf (kioxia-holdings.com)
その場合の鍵は、SKとの関係、WDとの関係やMUとの提携で、NAND一本足打法から脱することだが、NANDもこれまで通りでは、価格弾力性が低下し、コスト低下余地も飽和、いずれ長江など中国勢との泥沼価格低下競争では、これまで通り、激しい業績変動の繰り返しだ。そこで、重要なのは、新たな市場であり、DRAMのHBMに相当する広帯域のCXL向けNANDに期待である。メモリ市場構造ではSSDとDRAMの間、これまでもSCMと言われてきた領域であるが、過去との違いは広帯域ニーズである。