理科大での教員生活も残り数ヶ月となった。あっという間の8年である。収入は少ないが、ストレスやリスクは少ないと予想していたが、ストレスだらけで、見えざるリスク(背中から刺されるような)もあり、全く予想と真逆だった。
これまでの人生の軌跡を、ストレス(リスクが高いとストレスも高い)-リターン(収入だけでもない)曲線で描くと、低ストレス(リスク)-低リターンの野村総研研究員から始まって、アナリストに転じ、更に、外資系アナリスト、ヘッジファンドと、どんどん高ストレス(リスク)-高リターン(収入等)、そこで、限界、天井を打って、低リターンでもいいから、低ストレス(リスク)志向となり、一周回ったと考えていたが、理科大教員は高ストレス、低リターン(少なくとも収入)だったと認識している。あるいは、収入は低いが多くの学びや人脈形成もあったという意味では、リターンはカネでなく見えざる資産を頂いた、あるいは、社会還元、社会にリターンを返したともいえる。
若い時のストレス、苦労は、R&D投資のようなもので将来価値にプラスであり、リスクを取って経験すべきだろう。しかし、50歳以上は、プラスよりマイナスが大きい。これは、心身のストレス耐性が弱体化するからである。