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科学技術やイノベーションが人類や世界を変えてきたのは事実だが、経営すなわち経営者や経営戦略も。重要である。しかし、最近は、政治の力が大きいことを否応なく、感じさせる。昨今の半導体でも、ここまで進展があったのは政治あってこそだ。経営者も技術者も、大学でもビジネススクールでも、イノベーションや経営戦略は教えるが、企業と政治の繋がりは意外にも意識せず、教えることも多くはない。

 今回のトランプ関税もまさにそういうことを思い知らされた。その影響についても、政治学者、エコノミスト、ストラテジスト、経営学者が色々なコメントをしているが、それらは、あくまで、戦後体制の中で、それを前提として構築されたので当たるかどうかは分からないのではないか。

マクロ経済学も、長沼伸一郎氏が言うように、マルクス主義、自由主義、ケインズ主義、レーガン主義などと移り変わり、それは、投資家、経営者、労働者(消費者)のバランスの中で「正義」も変わってくる。 

 いくら技術開発を頑張って、良い製品を創っても、経営がダメなら、売れないし、業績も上がらない。しかし、いくら経営を頑張ってもマクロ経済が悪ければ難しいし、それも政治次第である。そして、政治を決めるのは、消費者労働者、投資家、経営者、などの間、先進国と発展途上国、高齢者と若者、など、様々な属性の間の富の配分、つまり、人々の生活次第であろう。