29日 3月 2020
コロナウイルス危機の最中だが、その後の世界を考えることも重要だろう。既に、DXや、働き方改革の中で、テレワーク、テレ授業・リモート授業、リモート診療などが検討されているが、コロナウイルス危機が、こうした流れを加速化しよう。中国がキャッシュレス化、電子商取引などで先行したのは、2002~2003年のSARSが契機だとも言われており、今回のコロナウイルスが、日本でも、DXなどの進みつつある流れを加速化しよう。 かつて90年代初頭に、ISDN時代を迎えるに際し、通信と運輸が競合するとの見方や議論があった。テレワークやリモート会議が増えれば、わざわざ、移動して会う必要もないのは事実であり、当時、通勤ラッシュや交通渋滞、都心過密、地方創生などから、期待されたが、あまり進まず、かえって、都市に集中した。先端的な米でも、シリコンバレーへの集中が進んだ。 今回、過去と大きな違いは、5GやAIに見られるITの進化や、地球環境問題が深刻化し、広い意味での輸送コストが問題となり、行き過ぎた中国依存のサプライチェーンは見直し、である。その意味では、再度、通信と運輸の棲み分け、特質を見直しだろう。他方、通信でも、データーセンターのコストやエネルギー問題、もう一つのウイルス対応などセキュリティも大きな問題である。
29日 3月 2020
シャープの経営不振を巡り、INCJや鴻海との間での騒動から、もう5年も経過する。鴻海傘下からも、4年だ。見事に、黒字体質となったが、成長性は限界があり、鴻海の経営環境も大きく変わる中で、戴社長も続投が続き、大きな転換点を迎えている。このブログでも、2015年3月以降、累計70回以上のコメントをしてきた。https://www.circle-cross.com/2015/03/19/注目されるシャープの行方/ 当時は、鴻海は、脱EMSの転換、業界も液晶からOLEDへシフトする中で、シャープの技術を必要としており、シャープも業績悪化の中で、INCJを選ぶか鴻海かという選択肢の中で、大多数がINCJ傘下を主張予測する中(日経新聞、東洋経済等)、識者の中で、ほぼ唯一、鴻海を支持、予想もした。 これは、INCJ案が、①JDIと統合、JDIの隠れ損失を埋めることも目的、②パネルだけの水平統合では採算的に難しい、③国内連合の限界、④この①から③の結果、共倒れとなる、⑤シャープの良さは液晶パネルではなく、液晶応用という垂直統合にある、⑥サプライチェーンやコスト力がある鴻海とのシナジーが期待できるからである。https://www.nikkei.com/article/DGXLZO97172410Q6A210C1NNS000/ 鴻海傘下が決まった後も、マスコミはじめ多くの識者など意見は、「鴻海はリストラし、技術や事業を直ぐ切り売りするだけで成功しない」に対し、TVなどでも再三再四、「リストラはしないし、既に液晶技術やOLEDでは鴻海が上であり、むしろ、シャープのブランド力が鍵であり、一定の成功は収めるが、OP1000億円が限界であり、R&Dが課題」と指摘してきたが、実際に、その通りとなった。 日経新聞でも3月中旬に、総括的な記事に加え、液晶パネル分社上場検討、JDIとの統合、鴻海傘下の限界、R&Dの問題などが論じられている。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57044230Z10C20A3TJ1000/ あまりに、予想通りの展開だが、脱EMS、脱アップル等に成功せず、シャープも戴氏では、成長戦略が難しい。後継の生え抜きのトップもいない。読み切れなかったのが、米中摩擦やコロナウイルスショックだ。
29日 3月 2020
コロナウイルスショックの業績影響が気になるところだが、先週は、エレクトロニクス関係でも、2020年3月期の下方修正が出始めた。この3月期は、サプライチェーン混乱による機会損失やコスト増、原油など素材価格下落、ノレンや固定資産減損等が主だが、2020年度は、最終需要低下などが大きいだろう。...
29日 3月 2020
今回のコロナウイルスショックはリーマンショックと対比されるが、もう10年以上も昔の話で、株価チャートも出てこない(日経その他10年が最長データ)。しかし、ここで、再度、当時を思い出したい。...
28日 3月 2020
わがMOTの授業の特徴は、ライブハウスのような、対面・双方向の熱い討論やグループワークだが、コロナウイルス対応で都市封鎖も懸念される中で、テレ授業、リモート授業の検討を始めた。...
28日 3月 2020
国内でのコロナウイルス累計感染者は、3月28日に、ついに、前日比183人(東京都63人増の1722人となったようだ。基本はジョンズホプキンス大に基づいているが、日本については、次を用いている。ただ、最近、過去のデータが変わる場合もある。https://gis.jag-japan.com/covid19jp/...
28日 3月 2020
コロナウイルスショック感染の脅威については、当初は、一般大衆はもちろん、政治家や、医学などの専門家でさえ、認識が遅れてきた。特に、若者は未だに意識が低いようだ。この背景を考えてみたい。...
24日 3月 2020
コロナウイルスショックの影響が懸念される中、ついに、2020年のスマホが20%減との見通しが出てきた。米調査会社のストラテジー・アナリティクスによると、2月が中国サプライチェーンの問題で、y/y38%減の6180万台に急減、3月は回復するが、その後、欧米の大幅落ち込みで、2020年出荷台数の予想をy/y21%減の11.2億台とした。2月下旬では7%減の13.1億台は。これまでのアナリスト予想は-5%程度、であり、厳しい方だった。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57142750U0A320C2I00000/ この他、他の主要なセットは、クルマは10%減、PCは-5%~5%増が多い。TVは、国内はオリパラ延期に加え、欧米は、既に春から夏にかけてのスポーツイベント中止や、年末までに感染が収束しなければ、年末商戦も大打撃であり、二桁マイナスもあろう。現在は、サプライチェーンの混乱でメモリ市況は底打ち、一部の電子部品も不足だが、セットメーカーのキャンセルや在庫調整で、4月以降は再び軟化、下期は供給過剰になる可能性が出てきた。 世界経済見通しについては、各研究機関が分析中で混乱しているだろうが、OECDが3月2日にコロナウイルス影響をある程度織り込んだとして、2.4%(うち、日本0.2%、米1.9%、中国4.9%)だが、もはや非現実的だろう。IMFは3月24日に、マイナス成長の可能性を示唆している。リーマンショック時は、日本はー6%、世界もマイナスだった。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200324/k10012346871000.html 世界経済はマイナス成長どころか、スマホ市場が20%減、クルマが10%減であれば。日本も世界もこれを上回るマイナス成長の可能性もあろう。リーマンショック時は日本では-6%だったが、二桁の可能性もあろう。世界でも、リーマンショック級以上、世界大戦級だろう。 そうであれば、小手先の金融政策でなく、大胆な財政出動となる。企業も生き残りを意識した戦略をとりつつ、2020年末から2021年の回復に向け、腰をかがめるべきだ。設備投資であれM&Aであれ、大いなる機会が来るかもしれない。
22日 3月 2020
新型コロナウイルス感染者の実数と推計値を掲載する。これまで同様に、ロジスティク曲線で推計(エクセルによるソルバー分析)であり、併せて、増加数と増加数推計も示す。あくまで、これまで公表されているデータ(ジョンホプキンズ大学等)をベースにして、曲線にあてはめただけであり、①感染者がもっといる、②夏に収束など、は、織り込んでいない。日本では、増加数がピークアウトすることになり、4月中旬以降に1700人前後で収束する計算である。しかし、素人の直感ながら、これは甘く、ベストケースであり、死亡率(死者/感染者)が3%と医療レベルから見て高すぎることから、実際の死亡率は1%あたりとすると、その3倍の感染者がおり、また、この連休に、医療従事者はじめ関係者の努力を無視するK1イベントやライブハウスが愚行されたことから、余談を許さない。しかし、他方で、1週間後でも、増加数がこの程度ならば、温度湿度や紫外線との関係から、GW明けの期待はある。 悲惨なのは、イタリアである。既に感染者は5万を超えたが、増加数がまだ加速度的に増えており、現状でも10万以上の感染者となるが、それ以上だろう。イタリアのラテン系の陽気で個性的な国民性は好きだが、科学的常識がなく、若者中心に忍従できないのだろう。これは、日本の若者にも似ているようで、恐ろしい。すでに、イタリアの現場では、トリアージが導入されつつあるというが、忍従できず我慢できず、好き勝手にイベントに参加した若者が病院で救われ、忍従してきた老人が犠牲となるのは、不条理である。戦争で、真面目で将来ある若者が犠牲となるよりは、マシかもしれないが。 もはや、死者の数や経済影響などから、リーマンショックどころではなく、戦争級だろう。中国や欧米の封鎖された街角や野戦病院のごとく映像などからも、あるいは物不足からも、戦争状態である。既に各国の首脳はそれを認識し表明しているが、あまりに、日本が気楽すぎて、世界中で浮いている。
22日 3月 2020
コロナウイルス影響などで、それほど認識されていないかもしれないが、去る3月13日に、財務省が、改正外為法の政省令案を発表した。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56779320T10C20A3EA4000/...