27日 3月 2024
科学のあり方について、大学に入って、一層、悩みが深くなってきた。科学の大きな目的は真実の探求だが、アカデミアの分野によって、科学や真実の定義が異なるようだ。真の科学が備える4つの価値観は、マートンの規範によると、①普遍性②無私性③共有性④組織的な懐疑主義(非権威主義)という。この中で、②から④は科学者の姿勢だが、難しいのは、①の普遍性であり、換言すれば、再現性でもある。心理学者であるスチュアート・リッチー著「Science Fictions あなたが知らない科学の真実」は、この4つの価値観、特に、再現性に関する話題を取り上げている。
27日 3月 2024
シャープが液晶事業縮小を検討しているという。鴻海との取引が問題視された赤字の堺のSDPが中心だろうが、JDIから譲渡された白山工場、亀山、多気の3拠点の事業改善策についても、今後詰めるようだ。シャープ、液晶事業の縮小検討 堺ディスプレイプロダクトの生産停止も視野 - 日本経済新聞 (nikkei.com)...
25日 3月 2024
各種報道によれば、TSMCは日本に「先端パッケージング」と呼ばれる半導体後工程の生産拠点設置を検討していると報じた。3月18日のロイター通信によると、製造装置や材料メーカーが集積する日本を設置先の候補として検討、ただ、検討は初期段階で規模や時期など詳細は未定。経済産業省幹部は「支援したい意向」を示しているという。一方、台湾の行政院などは18日、台湾南部嘉義県の工業団地に先端パッケージングの2工場を新設するとの計画を発表、一つ目の工場は5月に着工、2028年量産を目指すという。TSMC、日本に半導体後工程の設置検討か ロイター報道 - 日本経済新聞 (nikkei.com) TSMCは、ファウンダリゆえ前工程が中心だが、チップレット時代を見据え、後工程を重視しており、材料や装置の技術基盤が日本にあることから、つくばに、3Dパッケージセンタの拠点を持つ。NEDOのプロジェクトでは、日本の材料メーカーも参画している。これが、R&Dだけでなく、実際の量産拠点を持つのであれば、喜ばしいことだ。
25日 3月 2024
生成系AIのインパクトは、様々なところで、語られているが、R&Dのリスクとリターンのあり方をも大きく変えることを、岡野原氏「大規模言語モデルは新たな知識か」を読んで知った。それは言語モデルのべき乗則の発見である。すなわち、①訓練データ量、②利用するモデルのパラメータ数(モデルサイズ)、③投入計算量の三つの要因と、言語モデルの検証データの予測誤差(クロスエントロピー損失)の間にべき乗則が成り立つ、というのである。そうであれば、更にここから、第一に、投資対効果が前もって予測できる、第二に、大きなモデルほど汎化し学習効率が改善する、ということであり、これまでのR&Dはリスクがあり、投資対効果が不明だという常識を覆す。
19日 3月 2024
この数週間、ゼミ内での相互の工場見学会を催している。ゼミの社会人学生の多くは、研究所や工場など技術者が多いので、自身の専門分野のもの作りは精通しているが、他分野の工場の現場は、自社内ですら見たことはなく、ましてや、他社の他分野の工場の現場は、様々な気づきが多いはずだ。...
17日 3月 2024
黒田忠弘先生の最終講義「半導体超進化論」が、去る3月13日15時~17時、武田ホール(武田先端知ビル5階)で開催(事前登録制定員240名)され参加した。17時半から、懇親会があり、さらに、その後、懐かしい知己とお会いし、二次会で、半導体の昔話と未来話を語り合った。...
16日 3月 2024
ビオンド2nmで必須となるEUV導入の課題が明らかになってきた。今後、国内にも、ラピダスや広島マイクロンに導入されるが、配慮が必要だ。 装置の価格が1台当たり、5nmプロセスで約150億円、3nmプロセスで約200億円、2nmプロセスに至っては、価格は約500億円以上(TWINSCAN...
16日 3月 2024
生成系AI、時価総額2兆ドルとなったエヌビデアの4nmチップH100を搭載した80GB品は3万ドル、500万円近い。これだけで、かつてのミニコンやEWSくらいだ。もちろん、HBMを8~12層のせたHBMや冷却、インターポーザその他を載せている。 H100は、TSMC4nmプロセスでダイサイズは、814㎟である。
16日 3月 2024
ファーウェイは、日米はじめ西側諸国にとって、ハイテク派遣、国家安全保障上のリスクであることは共通認識であろう。既に、基地局はじめ、デジタルインフラには規制がかけられている。...
16日 3月 2024
アフリカは、現在の人口は13億人であり今後、人口は急増する。2050年に向け、ナイジェリア4.1億人、コンゴ、エチオピアが2億人前後、ウガンダ、エチオピア、タンザニアが1.5億人、南アが1億前後と日本を大きく超える。平均年齢は20歳以下が多く、2050年には、20歳代後半であり、60歳に近づく日本とは大違いだ。...